Voyager (PROFESSOR)

モーター
ムサシノ モーターC
プロペラ
APC SLOWFLY PROP 9.0x4.7
送信機
FUTABA FF7
受信機
Quick 6ch超小型受信機72MHz
ラダーサーボ
Quick BMS-380
エレベーターサーボ
Quick BMS-380
アンプ
robbe RSC 835(MAX35A)
バッテリー
TAMIYA 1700SCRC
SANYO RC2000
仕上
主、尾翼:オラライト(表:白、裏:赤)
胴体:オラライト(白)
重量
720g (バッテリー除く)
メーカーページ
かなり旧製品のため無いみたい・・・・

■ 製作編 ■
買ったときはかってない小型とスリムなサイズで面白がって写しまくっていたCASIOのEXILIMも最近はあまり使わなくなってしまった。そこでRC機に積んで空撮でもやろうと考えていた。そこで空撮用にはEプレを購入しようと考えていたのだがバルサキットを作るのは少々メンドイなぁ〜と考えているとヤフオクにVoyegerという電動機の生地完のキットが出品されているで速攻で落札してみた。
ブランド名は"PROFESSOR"となっているがこれはKOの空物用のブランドとして10年以上前に立上げたものらしいが発売の時期が早すぎたようでこのヒコーキがブレークすることは無かったようだ。実際マニュアルに載っているパワーユニットでも飛ぶのはやっとという感じがする。
パッケージを開けてみるとやや年代を感じさせるが生地の作りはまあまあであるが翼の接合、翼端ブロックの接着、整形、ペーパーがけなど生地に関する作業はまだかなり残されている。それにしても生地完成機というのはいかにも中途半端で以前から生地完は売れないというジンクスがある。すぐ飛ばしたい人はARFを選ぶし、生地完よりも安くて作るのが楽しめるバルサキットを普通は選んでしまう。このようなトレーナー機を生地完で発売した時点でこの製品の行末がもう決まっていたと思われる。
キットには使える使えないは別として比較的パーツ類は豊富に付属されていてやる気は見えるが企画の時点ですでに方向性が間違っていた。

ノーズ部のアップ、キット付属のABS製のカウリングはマルにかじられて使用不能になってしまい、またスラストもオールゼロだったのでバルサで作りなおした。スピンナーもMKの40mm合わせて整形したが取付けで少し悩んだ末ビスで取外しができるようにしたので見た目はイマイチになった。
カウリング部を上から見るとサイドスラストが判ると思う。ダウンスラストも2度ほど付けてあるがオリジナルではなぜスラストを付けてないか不明だ。ちなみに脚はキット付属のピアノ線では9インチのプロペラを使うと地面を叩いてしまうので長いものを作直す必要がある。ひょっとしたら8インチも危ないかもしれない・・・・
メカ室の様子、アンプはやや古いタイプなのでちょっと大きいので小ぶりなヒコーキに積んでいるせいか存在感ある。サーボはひっくり返しに搭載するという変則的な構造になっている。アンプに比べると受信機やサーボが小さく感じる。マニュアルではBECではなく受信機とサーボ用に専用のバッテリーを積むように推奨しているところが時代を感じさせるがこんなちっぽけなヒコーキにそんなに物を積むと恐ろしく重くなると思うのだが・・・・
カウリングの下は開放して冷却口とした。中にはムサシノCモーターが座っております。27Tと言うから電動カーの世界ではストックモーターよりもさらに巻数が多いのでハイギア比の耐久レース用のモーターという事になる。アンプとモータは直結にしたかったがメンテナンスを考えてコネクタを間に入れた。やはりストックモーターのようにプレーンベアリングのようなので軸受けにはバナナルブを塗布しておいた。
こちらは胴体下面のバッテリー室、ハッチはベルクロテープで固定する方法。サーボの上にベルクロテープの部分がくるので搭載が厄介で初めてRC機入門にはこのヒコーキはお勧めしにくい。
ホーンやリンケージ部品も付属しているがロッドは重たい丸棒が付属されているのでバルサに変更した。ピアノ線は軽くするために短く切ってバルサ棒に差込んで瞬間で抜止をするだけでかなり軽くすることができる。
ベニア製の尾ソリが付属しているがメインギアを長くした関係でラダーをこすってしまうのでピアノ線で作ってみた。
フィルムは表はオラライトの白にしたがほとんど透けてしまって見た目はイマイチ、裏はデジカメを積んで高高度まで上げても視認性が良いように赤を張った。

■ フライト編 ■
設計が古いせいかまたは設計者の意思がばろの群長の意図と合わないのかデジカメを積んで空撮に使うには難しいヒコーキであった。まず見た目よりもかなり小ぶりでペイロードは少い、また翼型もトレーナー機としては掟破りのやや薄翼の半対称で入門者が作るには難しいが生地完成なので製作面ではクリアされているが取付角も少なめなので良く言えば進入性が良く風には強いが機速にのりやすいので入門者は着陸で機速を殺しにくく失敗すと破損しやすい。
モーターは電動カーをやっていた時に使っていたモータードレッサーで3Vで1h程回してブラシを見てみるときれいに接触面が出ていたので地上ナラシは完了とした。
アンプはマニュアルがドイツ語で理解できなかったがインターネットで検索してみるやっぱりありますねぇ〜、robbeのRSCシリーズはどれも取扱いは共通のようだ。設定は送信機のスイッチを入れスロットルを最スローにしてバッテリーをつなぐと下面のLEDが点灯もしくは点滅する、点灯しっぱなしの場合は送信機でスロットルをリバースする。それでは設定モードに入るためにボールペンなどでLEDを押す、そしてスロットルをフルハイと最スローを繰返してキャリブレーションをとる。何回かハイ、ローを繰返すとハイでは点灯しっぱなし、最スローでは消灯、スロットルに合わせて点滅のスピードがリニアに変化すれば設定完了だ、もう一度LEDを押せは設定モードから抜けられる。言うまでもないがモーターは接続しないでこの作業は行った方が安全だ。
初飛行は小型機なので夕方の風がない時に行った。昔、タミヤグランプリに出場するために買ったバッテリーのコネクタをT型に交換して1回だけ充放電を家で行い、車の中で充電してきたものを積込んでスイッチON。フルハイにするとClimbの400ギアダウンよりもかなり強力な引きだ。舵のチェックをしてから助走をせずに投げてみると少し沈みこんだが力強く上昇していく、お腹に300g弱の重たいバッテリーを積んでいるのでただ投げただけでは少し沈込む。20m位の高度になったら負荷をかけないように中スローにして飛行ナラシを行う。6,7分位場周飛行した後着陸だがやはり半対称翼なので進入性がよいので普段スタント機を飛ばしていても違和感はあまりないが入門者にはどうかなとも思う。
ラダーやエレベーターはかなり小さめので効きはシャープではないが機速があるので特には違和感がないが機速がなくなってくる着陸時には効きが悪くなりそうだ。プレに比べるとモーメントが短いので低速安定性も悪そうだが決してスローフライト向けのヒコーキではないのでやはりそんなに問題はないかもしれない。あきらかにプレとは設計思想が異なるので同次元では語れないヒコーキだが電動機の黎明期に設計されたことを考えるとしかたないかなと思う。ヤフオクで今でもたまに出品されているのを見かけるが興味のある人は如何かな、ただ多くの期待はしないことである。

■ その後 ■
ラダー機としてのイメージから自分的にはかけ離れているのですぐに飛ばさなくなりヤフオクで売却。