Mosquito Moth (ムサシノ模型飛行機研究所)

パワーユニット
ENYA 09W TV
マフラー
ENYA純正 09〜15用
プロペラ
MK 9×4 グラスナイロン製
ラダー サーボ
WAYPOINT W-150 (W:13g T:2.5kg)
エレベーター サーボ
WAYPOINT W-150 (W:13g T:2.5kg)
スロットル サーボ
GWS NARO STD (W:12g T:1.6kg)
送信機
Futaba FF7A
受信機
Quick 7chマイクロ受信機72MHz
バッテリー
RC-HOBBY 4.8V 320mmA ニッケル水素電池
タンク
IM 50cc
仕上
主翼、水平尾翼:オラカバ(クリアブルー)
垂直尾翼:オラライト(クリア)
胴体前部:オラカバ(ホワイト)
胴体後部トラス構造:オラカバ(クリア)
飛行重量
約700g
■ プロローグ ■
HOPEのページでも書いたがムサシノは思い入れがあり老練のブランドが少なくなってしまった現在、昔ながらのコンセプトを継承している貴重なブランドでもある。EPP機やスチレン機で入門しホバリングやトルクロールばかりやっている人も最近は多いがこの手のヒコーキでは基本中の基本のスロットルワークによりアプローチしてくる本来の着陸が身に付かないのでゴミやホコリが出るからやだ、ヽ(´Д`ヽ)(/´Д`)/イヤァ〜ン なんて言ってないでぜひバルサ製のキットを組上げて本来のヒコーキの操縦の楽しさを体験してもらいたい、と妙にジジイくさい話になってしまった・・・・(・ё・)クサー
最近は昔のようにカリカリとスタント機を飛ばすこともなくなりまあ年に1回位検定会に出られればいいか・・・・程度なのでここはひとつHOPEですっかりお気に入りになったムサシノ機をもう1機作る事にした。が、一言でムサシノ機と言っても最近はラインナップも豊富で何を・( ・ω・)モニュ?を作ったらいいか悩んでしまう位だがこの迷っている時間もまた楽しい。
やはり1番手っ取り早いのはインターネットとなるが検索エンジンで引っかかってくるので多いのはプレイリーだが、プレはやはりラダー機の方が断然楽しいヒコーキとなる。エルロン式でキャビンタイプの高翼機では練習機的な性格が強くなってしまい低速での回頭性も良くなく、ロールや背面も容易に出来てしなうのでばろの群長的には面白味に欠けるヒコーキになる。そこでラダーのプレでも作ろうとまずは考えたが低速と言えばムサシノには最強の複葉のハミングカブやモスキートモスがある。
今度はこの2機に絞ってどちらが面白そうか調べてみるとカブはムサシノイズム(こんなイズムがあるかどうか知らないが大体の人はすぐ理解できるのではないだろうか)を複葉機というスタイルで実現したヒコーキ、モスはひたすら低速性能をこだわったヒコーキになる。随分迷ったが今回は低速性能にこだわったモスを選んだ。複葉のモスも捨てがたかったがモスの特異のトラス構造が妙に気に入りカブは次回に回す事にした。
モスの特異なノーズ部、恐ろしく背の高いキャビンやボンネットはオーバーデフォルメされたフィギュアのようで楽しいデザインだ。
■ 製作編 ■
最近のムサシノ製のキットは以前の素材キットではなくかなり加工された材料が入っているのでサクサクと・・・・と思いきや胴体は後部のトラスがやや鬼門となる。構造的には本来のトラスではなくあくまでも見た目を楽しむ為の構造なので軽量化や強度アップには全く関与していない。さらに鬼門となるのが前部とトラスの接合だ。正確に接合する為に色々知恵を絞ったが1mの長尺を2本で前部胴体を挟んでトラスの直線を出したが今しっかり時間をかけて正確に接着するように心がけた。今回もエンジンマウント周りも含め接着剤はオール瞬間だがエンジンマウント周辺はポリエステルをたっぷり塗って対油処理は万全を期した。
主翼もオール瞬間で作ろうと考えたがクラブのウメさんが瞬間ばかりだとかえって重くなるという話をしていたので上面プランクの接着は久々にセメダインCを使ったが昔よりも何か早く接着できるような感じがした。臭いは昔と同じでクセになりそうだ。
組立てはフラットボトム翼なので特に問題になる所は無い、センターの接合も無いのだが翼端部の接着はドロ瞬(低粘度の瞬間)で接着した。まあ、正確にはシャビ瞬(低粘度の瞬間)の使古しで粘度が高くなってしまった物を使ったのだが・・・・
主翼で厄介なのは固定フラップと称される部材の取付だが正確に西右同じ角度に接着するのはけっこう大変でキットでは上面にバルサ片を取り付けるようになっているがフィルムを張ったり後に主翼を手入れするのにかなりじゃまになりそうなので省略した。もっともこの程度のバルサ片で正確な角度が出せる訳もない。翼型がフラットボトムなのでこのままでは揚力が不足すると言う事で固定フラップなる物を擬似カンバーを付けるためのモノなので面倒だったが取り付けた。まあ、固定フラップと言う言葉もかなり変な言葉だ。
エンジンはピッカピッカのENYAの09、マフラーは15と共用なのでかなりデカイ、しかも重い・・・・
メカ積みの様子、頭が重いのでなるべく後に積みたかったがあまり後に寄っていない。
リンケージの水糸はノイズレスパイプを通って胴体の外へ、ちなみにリンケージでニュートラルがずれてしまった場合はサブトリムで直せと説明書に書いてあったがそれは幾らなんでも無いでしょう・・・・馬犬 目 ぽ..._〆(゚▽゚*)
ニュートラルが調整できるように写真のようにしました。
尾部は付属のパーツをそのまま使ったが尾ソリはキットのベニア板だけだとすぐ減ってしまうのでピアノ線を追加した。それにしても頭が重いのでしっかりオモリを付けているがまだ少し頭が重い・・・・

メインギヤは取外しができるようにした。ちなみにタイヤはホイルストッパを使わず説明書の通りシリコンチューブを瞬間で接着したがこれがなかなか良い。

フィルムはグライダーの張り替えに買ったオラカバのクリヤブルーを使う事にした。プランクが1mmなのでオラライトだと握りつぶしてしまうかも知れないのでこの方が良いと思うが重量は40g程重くなる。尾翼にもオラカバを張ったがバルサの部材が細いので反ってしまいやすいので垂直尾翼はオラライトにした、水平尾翼もオラライトの方が良いと思う。胴体は白のオラカバ、トラスはもちろんクリヤにしたがこれがなかなか良い感じ。(・∀・)イイ!!
サーボはラダーとエレベータはWeypointのW-015、エンコンはこのサイズでは最安値のGWSのNARO STDを使ったがこの手のサーボは耐震性に問題はありそうだが09エンジンなのでそんなに振動はでないので問題はないと思う。受信機は試しにエンジン機に使えるかどうかQuickの7chマイクロ受信機を使ってみたが距離的には全く問題はなく、点になる位上空に上げても問題ないようだがこの位上げてしまうとコントロールできているか見た目ではよく判らない。(  ′∇ソ ヨーワカラン
でも舵をきりっ放しにするとスパイラルで降下してくるので500mという到達距離はほぼ達成しているかも知れない。バッテリーはRC-HOBBYの320mmAのNiHM、30分位のフライトなら2回飛ばすことができる。RCメカはここまで揃えても1万円でしっかりお釣りが来る位なのでコストパフォーマンスは少し目では考えられない程だ。
ちなみにタンクはIMでもっとも小さい50cc、これで30分近く飛ばせるので飛行コストは無視できるほどだ、ボンネットは開閉式にしたがこれまで明けた事はないので接着してしまっても問題はないと思う。
■ フライト編 ■
オラカバを使い強度重視にしたがメカを最近の小型の物を使った結果、700gと言う軽量で仕上がった。ただENYAの09はマフラーが15と共用なので大型で重量があるのでノーズへビーになってしまったのでテールにしっかりオモリを積んでいるのでOSの10FPならもう少し軽量化できるかもしれない。とりあえず久々にピッカピッカのENYAのエンジンなので2タンク程、地上で甘々で回してからピークをだしてから3、4コマ戻してから離陸にてスタートしたが2、3m程で浮いてしまった。その後もどんどん頭を上げて上昇、20m位でエンジンを頭を上げない位に絞るとほとんどスローな位だ。とりあえず受信機の電波の到達距離がどのくらい距離が出るか試したかったので点になる位まで高度を上げてみた。その後、スパイラルで降下させて見るとエンストしていた。その後、何回か飛ばしてみたがやはりスローで止まってしまい、このエンジンはさすがになかなかアタリが出ない。
10フライト目位になるとクランクしてもスムーズに回るようになり20分以上スローを続けても止まる気配がなくなりこのメーカーのこだわりがヒシヒシと感じられた。もうこうなるとムサシノ機で使うならこのエンジンは一生モノ、ひっとしたら親子2代で使えるかもしれない。
プロペラはMKの芯がしっかりしたプロペラがベストマッチ、今のところ9×4を使っているがもう少しダイヤが大きい物があればなお良いと思う。APCは基本的に高回転で性能を発揮するデザインになっているのでムサシノ機ではあまり良い結果が出ない。ちなみにエンジンもどちらかと言うとクロスフローの掃気ポートを持つトルクフルな性格のENYAの方が合っているのかも知れない。それにENYAは中スローでのパタパタとした独特な音が良いのだ。(・∀・)イイ!!
そう言えば設計者の館林氏もENYAファンだったと記憶する。スカイカンガルーやスカイビーバーは09V、リトルホークでは19Wが搭載されていた。ただ、いくら09エンジンで中スロー以下で充分に飛ぶと言ってもこれ以上小型のエンジンではトルクが細くなってしまうし、9インチのプロペラを粘っこく回すトルク感に意味がある。ちなみにリニアにトルクが変動する電動機でもこの感じは出ないような気がする、新しいモノが万能と言う事ではないようだ。
気温が低く風がない空気が濃い時間帯ではこのヒコーキはかなりの低速性能を発揮する。重心よりも前が恐ろしく広い胴体側面積、後部は長めのテールモーメントで小型の垂直尾翼、しかも後部胴体は擬似トラスでかなり細めの設計、このユーモラスとも言える独特の設計は実はとんでもない仕掛けが隠されている事を誰も気が付いていないかも知れないが、実は低速時の回頭性を最大限に引き出す為のギミックだ。意図的にヨー方向の風圧中心の移動を誘発さて低速での回頭性を向上させている斬新な設計で決してユーラスな雰囲気をねらったモノではないと思う。
ピッチ方向も主翼の位置、取付角を見るとエンジンにはかなりのダウンスラストが必要だが驚く事にゼロに設定されていて中スロー以下で飛ばすことを前提にした設計だ。これだけ書いても今までのRC機とは一線とは超えていて、しかも設計されていてから25年も経過していると言うのだから発売当時はマジで革新的なヒコーキであったことには間違いはない。
無風時はインドアはヒコーキのサイズ的に無理だがかなり狭い場所でも飛ばすことができる事は確かだ。しかも目の高さを維持しながら容易に飛ばすことができ、旋回時は翼端が地面に擦りそうな勢いだ。残念ながら2段上半角ではなくセンターゼロの翼端上反角なのでややスライドが出るが問題になるほどではない。
ムサシノ機に興味を持ち始めた人やエンジン機を毛嫌いしている電動機しかやらない人にも飛ばしてもらいたいヒコーキだ。エンジン機は確かにオイルで汚れて手入れも大変だ。特にこのヒコーキは低速で飛ばしていると驚くほどオイルが付着する。耐油処理の工夫やアルコールなどを使って手入れをするのも楽しみと捉える位の気持の余裕が必要だと思う。何よりもエンジンは金属メカの代表的なモノなのでそれを扱うのはそれはそれで楽しいと思うのだが・・・・
■ 履歴 ■
2004/10/24
イリサワのエンジョイ飛行会で3分間タイムラリーに出場。が、1分弱であえなくエンスト・・・・
2006/11/05
イリサワのエンジョイ飛行会で3分間タイムラリーに出場。2分37秒で可も無く不可でもなく・・・・