時代に逆行? 63クラススタント機

3年位前にRCを再開したときに驚いたのがスタント機の大型化だ。以前飛ばしていたのはMKのサイレントで1500×1700mm前後のサイズで主翼面積も55duほどで120エンジンを積んでいた。今ではCクラスの110クラスでもこれ以上のサイズは当り前だ。今のフルサイズはちょっとビックリしたが、なれという物は恐ろしい物で今ではすっかり当り前になってしまい飛行場では特に違和感はないが、さすがに家の中では取扱に苦労する。
このサイズになったのは今のパターンが下りで半ロールを2回行うものやアワーグラス、斜めのロール付きのスクエアループなどかなりスティック操作の忙しい演技があり必然がなせる物だと思う、Cクラスも同様で最初クラブでHOBBYNETのエクリプスを見たときはちょっとビックリした。ところがJRAの検定会ではBクラスのカテゴリーに分類される63クラスのヒコーキは1400mmスクエアで主翼面積は33〜34du位しかない。はっきり言ってこれはいかがなものかと思う。
設計者は63クラスではP-07はあまりやらないと考えているのだろうか、最近クラブのI先生がいきなり160でP-07の練習だと打ちミスしてしまうとかなりやばいのでYS63を積んだアストラス60でP-07の練習をしているがエキスパート(検定会のエキスパートじゃないですよ)の人が扱うとこのパッケージングではかっ飛び過ぎてはたして練習になるかと思ってしまう。ヒコーキが小さいところに来てエンジンが扱う人が扱うと鬼の剣幕で回り160クラスのフレームと機速で飛んでしまう。機速があるので垂直上昇を昇りきってからの水平飛行での沈み込みが少ないがアワーグラスや角物の引起しは翼面積が不足気味でかなり沈み込んでいる。普通の人はいくらYS63といえどここまで回す事ができないと思うので機速がなくなった時の水平飛行にも問題が出ると思う。ちなみに翼面荷重も160とほとんど変わらない、小型機になれば翼面荷重は少な目にするのが昔からの設計ポリシーだと思う。
ちなみに63クラスでもっともサイズが大きいのがハラダモデルのアウロス63で1.6mスクエア、主翼面積45duとほとんど90クラスに近い、このヒコーキを実際に見てみるとそのサイズが良く判る。MKのバルサキットのシナジーやアライアンスは1.45mスクエアで40duというところだが、ばろの群長的にはこのヒコーキでもやや小さいのじゃないかなと思う。
自分的には1.5mスクエアかやや胴体が長めの1.55m、主翼面積は42か43du位が良いと思う。このクラスの小型機はどうしても縦安定が不足するので尾翼容積を少しでも多くした方が飛ばしやすいと思う。重量は2.6kgが限界なのであまり大きくするとこの範囲に収まらなくなると思う。ハラダモデルのように高い質のバルサを使える所は良いがバルサを選べないARFメーカーはヒコーキを小さくする事によって重量を軽くするといった手法を使っているの思われる。やはりこのクラスで飛びを追求するならハラダモデルのアウロス63がベストで、次点でやや小型が気になるがMKのバルサキットが良いと思う。後部胴体を5cmほど延長して軽量化を心がければ良い感じになると思う。
ARFメーカーではホクセイモデルがZeque70シリーズをリリース予定でかなり期待できる。サイズはやや大型かなと思えるが、小柄の鈴木さんや池田さんが持っているので実際の所はよく判らない。ただこのメーカーは今まで買ったヒコーキで外した事がないのであえて板の方のZequeを模型屋さんに予約した。ちなみにZequeは側面積はしっかりあるが幅は余りないので普通の胴体も板でもそんなに変わらないような感じがする。スタントの世界にもこのメーカーは板の文化を持ち込んできた、板のヒコーキなんて・・・・と顔をしかめている方々を尻目に今年はこのヒコーキを検定会に持ち込んでエキスパートCに挑戦してみたいとも考えている。

(2006/03/21 記)